英語の4つのスキルの1つであるリスニング。
Listening力をアップするために、その昔は先生がカセットデッキを教室に持って来てみんなで聞いたり、LL教室でヘッドフォンをつけて聞いたりと、音声だけで英語を理解する練習を一生懸命やっていました。
ただし、耳から入る音だけで言葉を理解するというシチュエーションは、実際は電話かラジオくらい。言葉を音声で聞いて理解するときは、相手の表情とか周りの状況とか、音声以外のさまざまな情報もあるのが普通で、それをすべて使いながら、自分の知識や想像力も総動員して理解するスキルが必要だと思います。
そして教材は、ネット上に膨大なバラエティに富んだビデオが載っているのでそれを活用しない手はありません。もちろん初級の学習者のために作られたよい「リスニング教材」というのはたくさんあるけれど、多くは”作られた”内容だし、テキスト+CDだったりすると内容がアップデートされないので、どんどん古くなります。一方、リアルでタイムリーな教材はネット上でいくらでも拾えます。
私が担当する授業の学生たちの英語力はさまざま。中学1年生の基本も怪しい学生もたくさんいますが、授業で見るリアルなビデオなどについては、レベル別に変えたりはしません。文法はほとんど頭に入っていなくても、想像力を働かせて全体を理解できる学生もいるし、逆に文法には自信があっても”リアル”な英語を聞くと初めからわからないと諦めてしまう学生もいます。私は、聞いて見て理解する力をつけるのに、文法や語彙などの知識があることは前提条件ではないと思っています。
リアルな英語を聞いて(見て)もらうと「発音がネイティブすぎてわからない」(?!)という学生がいますが、ネイティブすぎようが、外国語の訛りが強かろうが、実際にみんなが話しているのはそういう英語であって、その人たちとコミュニケーションできるようになるのが英語を学ぶ目的。だから、リアルでタイムリーで、up-to-dateなコンテンツのビデオを常に取り入れて、内容を”当てる”のを楽しんでもらいます。
ビデオの種類は様々。ニュース(Inside Editionなどで扱っている”infotainment”的なもの)もあるし、有名無名のYouTubersたちがアップするビデオ、企業のCMやプロモーションビデオ、学生たちによる大学紹介ビデオ、Cartoon Networkなどに載っているアニメ、映画のtrailers…。なんでもありですが、一つ決めているのは、長すぎないこと。できる限り2分以内、長くても3分くらいのビデオを選んでいます。
例えばこんな映像を見てこんなことをやっている、ということを随時紹介します。